オーストラリアでは、3年ぶりにインフルエンザの流行が始まっています。
現在、冬にあたるオーストラリアでのインフルエンザ(正確にはインフルエンザ様疾患 Influenza like illness;ILI)の発生状況です。赤が2022年の推移、緑と水色がそれぞれ2020年、2021年、すなわち、新型コロナウイルスパンデミックにあたります。青、オレンジ、紫が2017年、2018年、2019年の発生状況です。過去2年間はインフルエンザの流行は抑えられてきましたが、今年は、2017年、2018年の推移を上回る勢いでインフルエンザが流行しています。オーストラリアでのインフルエンザの流行は、半年後の北半球での流行に影響するといわれており、日本でも、今冬のインフルエンザへの備えが必要です。日本ワクチン学会では、この冬のインフルエンザワクチンの接種について、「生後6か月から5歳未満の乳幼児、神経疾患のある子ども、妊娠中の方、その他特定の基礎疾患を持つ方」について、インフルエンザワクチンの接種を「特に接種が推奨される」としています。
折りしも、6月20日には、東京都立川市の公立小学校でのインフルエンザによる学年閉鎖が発生してます。昨年の季節外れのRSウイルス感染症流行もありましたので、今冬は特に、流行前のワクチン接種が大切です。おやま小児科クリニックでは、本年のインフルエンザワクチンの供給見通しが分かり次第、早急に周知いたします。
参考:Australian Influenza Surveillance Report – 2022 Influenza Season in Australia
日本ワクチン学会 2022-23 シーズンの季節性インフルエンザワクチンの接種に関する日本ワクチン学会の見解 2022年6月23日