当院の近隣では9月中旬まで手足口病が流行しました。手足口病を起こすウイルスはひとつではなく、大きくはエンテロウイルス属とコクサッキーウイルス属の2つにわけられます。この中でも、コクサッキーA6というウイルスに感染した場合には、治癒後1,2か月で、手足の爪がはがれることがあります。今年はコクサッキーA6の感染が多かったと報告(東京都健康安全研究センター)されており、当院外来でも、お子様の爪がはがれたことを心配されて相談をうけることがあります。この爪はがれは爪甲脱落症といい、爪ははがれますが、その後、ふたたび生えてきますのでご安心下さい。
参考:
手足口病後の爪変形・爪甲脱落症(国立感染症研究所 IASR Vol. 33 p. 62-63:2012年3月号)
宮城県結核感染症情報センター2022年第38週週報(PDF)