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公開日:2022.10.02
新型コロナウイルス

小児用コロナワクチンを検討中のご家族へ;5歳から11歳用コロナワクチンについてわかっていること

タグ: 新型コロナ小児用コロナワクチン

当院のある大和町を含む黒川管内4市町村では、9月下旬から、5~11才新型コロナワクチンの3回目接種が始まりました。外来では、ワクチンを接種することのご心配について、多くのご家族から質問をいただきます。令和4年9月時点でわかっている小児用コロナワクチンの効果と副反応、オミクロン株の小児での特徴について、日本小児科学会のホームページで公開されていますのでご紹介します。

5~17才の小児への新型コロナワクチン接種への考え方(日本小児科学会、2022年8月10日2022年9月19日(改訂))

いくつか要約します。

小児におけるオミクロン株の特徴
小児のコロナウイルス感染の95%以上は軽症です。オミクロン株流行期における小児患者では、発熱の頻度が高く、熱性けいれん、咽頭痛やクループ症候群、嘔吐の報告数の多いことが確認されています。嘔吐・脱水などの中等症や、重症例では脳症、心筋炎が報告されています。2才未満(0才と1才)と基礎疾患のある小児で、ほかの年齢に比べて重症化リスクの増えることがわかっています。死亡例については、2021年末までの10才未満、10才以上20才未満の死亡者はそれぞれ0例、3例でしたが、オミクロン株流行中の2022年7月26日までに、それぞれ8例、6例の死亡が報告されています。

オミクロン株流行下では、国内の感染者全体にしめる10才未満の割合は10~20%、20才未満まで含めると30%程度です。

5~11才用コロナワクチンの効果
オミクロン株流行下においての5~11才用コロナワクチンの感染予防効果は31%、救急外来受診予防効果は51%、入院予防効果は68%です。コロナウイルス感染症の重篤な合併症である小児多系統炎症性症候群の発症を90%抑制します。これらの効果は、時間とともに減衰します。
静岡県の公開データでは、小児の年齢層で、ワクチン接種割合が低いほど感染割合が高いことが確認されています。また、5~11才のコロナワクチン2回接種者は、未接種者と比較して感染者の割合が30~60%程度であることが確認されています。

追加ワクチン(小児用3回目接種)
海外でのオミクロン株流行期における12~15才の小児に対する追加ワクチン(3回目)接種後の発症予防効果は接種後2~6.5週時点で71.1%と報告されています。

安全性と副反応についてわかっていること
アメリカでは、5才から11才にはすでに870万回のワクチンが接種されています(日本では約246万回、2022年6月12日現在)。このうち、4万250人が自発的な健康状況調査(v-safe)に登録されました。この登録情報からは、5~11才の小児でのワクチン接種後の発熱は、1回目が7.9%、2回目が13.4%でした。2.4%(100件)が重篤な副反応として報告されており、その中では発熱が24件ともっとも多くなっています。重篤な副反応の一つである心筋炎については、2回接種後100万接種当たり男児2.7件、女児0.8件となっています。
日本では、2022年6月12日までに5~11歳の小児に推定246万4581回(1回目・2回目の総数)のファイザー社製ワクチンが接種され、医療機関から副反応疑いとして報告されたのが、1回目は62件(0.0047%)、2回目は38件(0.0033%)でした。製造販売企業から報告された心筋炎疑い例は男女合わせて6件で、2回接種後100万回接種当たり2.6件と、米国男児の報告と変わりません。

(要約ここまで)

より詳しいワクチンの効果や副反応について、国外、国内のそれぞれについて、数字を挙げて具体的に説明されています。ワクチンはなんとなく怖いといったご心配から、具体的に何万人にひとりの割合で副反応がおきるのか、お子様にワクチンを接種するかどうか迷っていらっしゃるご家族の参考になりますので、ご一読下さい。また、わからないことがありましたら、どうぞ外来でご質問下さい(来院時の問診票にご記入いただくと聞き忘れがありません)。

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