7月第2週から再び当院の患者さんにも新型コロナウイルスの陽性者が出始め、中には4月下旬に2回のワクチン接種を終了しているという方も複数いらっしゃいます。コロナウイルスワクチンのオミクロン株に対する発症予防効果がこれまでの株よりも劣ることは盛んに取り上げられていますが、小児用新型コロナウイルスワクチンの有効性と副反応の頻度について、日本感染症学会が報告をまとめていますので抜粋します。
5才~11歳への接種の有効性
①オミクロン株による5才から11才の救急外来受診を予防する効果は51%(米国からの報告)。
②無症状者も含めた感染予防効果は31%。
③ただし、短期間での発症予防効果の減衰(2022年1月初旬が48%、2022年1月下旬に12%)が見られる。入院予防効果も2022年1月初旬が74%、2022年1月下旬が48%に減衰している。
上記を踏まえ、今後のCOVID-19流行の長期化、海外では5才から11才への3回目の接種が開始されていること、今後新たに病原性の強い変異株が出現する可能性を踏まえて、日本感染症学会では、現時点で初回(2回)接種を終了しておく意義が大きいとしています。
このほか、安全性の報告もされています。
おやま小児科クリニックでは、その時々のニュースに流されることなく、これまでの知見を踏まえて、周囲の大人が、お子様のワクチン接種の判断をしてゆけるように情報提供してまいります。