11月7日から当院でも乳幼児用(生後6か月から5才未満)のファイザー社製新型コロナワクチン(以下、乳幼児用コロナワクチン)の接種が始まります。小児科医の集まりである日本小児科学会は、乳幼児用コロナワクチン接種の接種を推奨しています。現時点でわかっているメリットとデメリットについて、11月2日に声明がだされていますので、接種を考えていらっしゃる保護者の方は一読をお勧めします。
主なメリット
オミクロン株BA.2流行期における発症予防効果について生後6か月~23か月児で75.8%、2~4歳児で71.8%と報告されており、重症化予防効果については、さらにこれを上回ると考えられています。
主なデメリット
以下のような副反応が報告されています。ただし、実際に新型コロナウイルスに感染した場合の症状に比べると、ワクチンによる副反応は軽微です。
「米国では、2022年8月21日までに生後6か月以上5歳未満の小児に対してファイザー社製ワクチン890,378接種が行われ、8,541人が自発的な健康状況調査(v-safe)に登録されました。生後6か月以上2歳で接種後の局所反応は19.0%(1回目)、18.3%(2回目)、全身反応(発熱、下痢、発疹、嘔吐、不機嫌・啼泣、食欲不振、傾眠傾向)が55.8%(1回目)、47.1%(2回目)に認められ、発熱は18.7%(1回目)、13.8%(2回目)に認められました。3歳から5歳未満の小児では接種後の局所反応は28.4%(1回目)、26.5%(2回目)、全身反応(腹痛、筋肉痛、悪寒、倦怠感、発熱、頭痛、関節痛、嘔気、下痢、発疹、嘔吐)が32.2%(1回目)、29.2%(2回目)に認められ、発熱は12.1%(1回目)、10.9%(2回目)に認められました。この時点で3回目接種の情報はありませんでした。(日本小児科学会HPからの抜粋)」
より詳しい情報は、日本小児科学会の一般の方向けページ「生後6か月以上5歳未満の小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方」をご覧下さい。